熱った身体が一度落ち着いた
先生もドキドキするんだ…
私だけじゃないんだ…
先生が触れていた私の身体の一部分
まだ先生の感触がある
私の身体じゃないみたい
「ハイ…飲む?」
ミネラルウォーターのペットボトルを渡された
「ありがとう…」
身体に冷たい水が流れるのがわかった
「寝よう…
もぉ何もしないから…」
先生はそう言ってベッドに入った
何もしないから…
なんとなく寂しかった
「おやすみ…」
「…」
「なんか…気にしてる…?」
「んーん…おやすみなさい…」
気にしてなくは、ない
「オレの気持ち、言ってもいい?
…そのまま、聞いて…」
仰向けのまま先生が言った
「菫と再会して
少しずつだけど、
距離が縮まってきてる気がして…
オレ、嬉しかった
…
…
菫がここに来たいって言ってくれて…
泊まりたいって言ってくれて…
前のオレ達には許されないことだったけど
そんな関係になれたんだな…って
…
…
でもオレも男だから
好きだから触れたいと思ってしまう
…
一緒に寝るだけじゃ
済まなくなるのわかってたから
泊めるのも躊躇したんだ
…
オレもそれなりに緊張してるから
菫と同じだよ
…
だから、気にしないで…
…
でも、好きだから…
いつかは…って思ってるよ」
そう言って先生は私の手を優しく握った
「ごめん、何もしないって言ったのに…
おやすみ…」
「うん…おやすみ…」
先生の手を握り返した



