「じゃあ、気をつけて…」



車から降りようとしたら
外が見えないくらい雨が強くなった



「立花さん、ホントに雨女だね」



「やっぱり、私?
少し、車で雨宿りしたい…」



まだ先生といたかった



「じゃあ、少しね…」



ーーー



車の中で
先生がキスしてくれた



雨の音はどんどん強くなった




「菫…」


耳元で先生が名前を呼んでくれた

雨の音で聞こえにくかった



雨女でよかった



「先生…
泊まったら、ダメ…?」



「んー…」



「先生は、私と一緒にいたくない‥ですか?」



「いや…いたいけど…」