「あ、コレね…
水嶋さんが置いていったダンボール
あなたが来なかったら
捨ててほしいって…
来てくれて、よかった…」
大家さんが私の前にダンボールを置いて言った
私は、そっと中を見た
残りのペットボトルが2本
まだ少し冷たかった
さっきまで先生がここにいたと思うと
また切なくなった
それから
スケッチブック
私はゆっくり開いた
私は息をするのも忘れて
ページをめくった
先生…
涙が溢れた
最初のページから
最後のページまで
描かれていたのは、私だった
先生がいつも部屋で描いてた
スケッチブック
先生は、ずっと私を描いてくれてた
最初のページには
天気雨の桜が描かれていた
桜の下に手を広げる私がいた
先生が見た景色
先生が見た色
先生が見た私
先生は、ずっと私を見てくれてた



