手を繋いだままアパートに着いた


玄関で自然に手が離れた


嬉しかったけど緊張した





私は冷蔵庫から飲み物を出して窓際に座った


先生も隣に座った



私は繋いだ右手の温もりを
左手で触った




ドーン…ドーン…




「かわいい…」



私の隣で

先生が独り言みたいに言った



「え…?」



ドーンドーン…



「立花さんさ、
自分で気付いてないかもしれないけど…
自分が思ってる以上に…
かわいいよ…
なんか、こんなこと言うの、
恥ずかしいけど…」



耳を疑った



ドーン…



「さっきも
すれ違う人が、かわいいって言ってたの
気付かなかった?
だから、オレ、なんか焦って…
手繋いだ…
まぁ、繋ぎたかったんだけど…」



ドーン…ドーン…ドーン…


花火と一緒に私の鼓動が高鳴った




「髪も、よく似合うよ…」



私の首元を先生が触った


私は恥ずかしくてうつ向いた



「先生、
私のこと…ホントに好き?」



私のことを誰がどぉ思おうと

私が知りたいのは、それだけだった



「うん…好きだよ…」



ーーー



先生にキスされた

さっきより長く




「立花さんの味がする」


そう言って先生は照れ笑いした




「ホントに、好きだよ…」




先生の胸に抱きしめられて
先生の鼓動が聞こえた


先生もドキドキしてる




ドーンドーンドーン…
ドーン…ドーンドーン…




夏の思い出を
先生が作ってくれた