「そういや、お前用事大丈夫なのかよ」 すっかり外も夕暮れになってしまい、聡介はハッとした顔で咲智を見た。 「あっ、そう言えば。親におつかい頼まれてたんだった」 咲智はポケットからクシャクシャになったメモを取り出した。 「そうか、悪かったな」 聡介は少しバツの悪そうな顔になる。 聡介がそんな顔を見せるなんて意外だった。