聡介は、フウっと息を吐いて、ズボンの膝についた砂を払って立ち上がった。 「……すみません」 「まあ、なんだ。今日は助かったよ。久々に舞音に会ってドギマギしてたんだよ、俺も」 聡介はちょっと待ってろと、咲智に言うと近くの自動販売機に向かった。 「ほい。どれがいい」 聡介は自動販売機から戻ってくると、ペットボトルのオレンジジュース、サイダー、烏龍茶をそれぞれ1本ずつを手に持っていて、それを咲智に差し出した。