しかし、奏ちゃんはそそくさと教室を出ていって

しまった。

やらかしたわ俺……。

壮大にやらかしたわ……。

言葉が足りなかったか……。

そもそも俺はもとから奏ちゃんに嫌われている。

元も子もない。

しかし、好かれようと思って必死に声をかけた。

挫けそうな時もあったけど彼女に好かれるためなら

折れずに頑張れた。

だけど、もうダメだ。諦め時かもしれない。

奏ちゃん自身もそれを望んでいるかもしれない。

どんより雲から落ちてくる天からの涙。

神様は俺に同情してくれているのだろうか。

いやその前から雨は降っていたか。

俺は馬鹿だな。

奏ちゃんはさぞかし気まずかっただろうな。

ごめんな、奏ちゃん。