ガタンッ!!!

何か落とした音がした。

「誰か来ちゃったのかな??」

気付けば反射的に俺がドアの方へ向かっていた。

その先には、顔を青くした皆崎さんがいた。

「!?!?」

「携帯を忘れたので取りに戻りました。」

「……ねぇ奏ちゃん??」

俺を無視して彼女はそそくさと教室に入ってきた。

これはまずい。

それと同時に先生も教室を出ていった。

俺にウィンクをして。

もしかしたら、実は奏ちゃんが好きだということを

改めて先生に言った時に教室の前へ

来てしまったのかもしれない。

「ねぇ奏ちゃん、いつから廊下にいたの??」

険しい表情を浮かべている彼女にそう聞いた。

「別に、来てからそんなに経ってないけど。」

彼女がこんなに変なことを言っているのは

とてもめずらしい。

それほど動揺してしまっているのだろうか。

本当に申し訳ないことをした…。

誤解をとかなくちゃ!!!