クトゥルフ「ヒトを壊す少女」

夏になる前に私は別れを決めた。


別れてから、彼は少しずつ学校に来なくなって、夏休み明けから一切来なくなった。


３年生になってから彼は学校に来るようになり、「鬱だったんだ」と私だけに伝えた。
私の心は、その時『鬱』という言葉に嫌悪した。
罪悪感などが一切自分の心に浮かばず、鬱という言葉が耳から離れていくと無心になった。

冷めた心で、「大変だったね」と温かい言葉を口から発した。