「 うおっ?!」
婦人の掛け声と同時に
周りを取り囲んだ、モンスター装束の集団
咄嗟にあずるを、体の中に抱え込んだ
「 ―― あらあら!
心配しなくても平気よ!
リュウジくん…だったわよね?
今日は会員制のパーティーでね
見知ってる人間しか居ないわ
爺さん婆さんが多いのはそのせいよ 」
「 このシルエットは…!!
サナエちゃんと!ミナコちゃん! 」
「 …知り合いか?」
「 うんっ!
ふたりの家に
よく泊まらせて貰ってたの! 」
「 ばぁっ!!」
「 キャ〜〜ッ!!
久しぶり〜〜!!王子〜〜! 」
「 うわあああ!!元気だった?! 」
「 元気も元気!
それにしてもアンタもイイ男
早速くわえ込んでるじゃなぁい?
シブ系イケメンの
フランケンで行けそう〜」
「 えへへへへ〜
カッコイイでしょ〜〜」
「 あらやだこの子ッ!
いっちょ前にノロケてるしぃ!
赤ちゃんはキスすると出来るって
本気で信じてたオボコだったのにッ!」
「 違うわよ!
木の股から産まれて来ると思ってたの!
それでずっと公園で
ジーッと待ってた事あるじゃない
あはははは思い出した!馬鹿よねえ!!」
「 あ…あれは
サナエちゃんが教えたんじゃん!」
「 あら〜?そおだったっけえ?!」
「 そうだよ!!」
「 ホラホラあんた達!
昔話はそれ位にして、さっさと行く!
モタモタしてるうちに
あっという間にジジイになるわよ!」
「 ママったら酷いワッ!
せめてババアと言ってッ!」
「 カレシさん、あずるをお預かりするわね
――― あらやだ!!
こっちにも仮装のしがいありそうな
若いオトコがいるじゃないのぉ〜〜!」
「 …… え 」


