「 ――… やっぱり痛いぃー」
「 煽ったあずるがいけない 」
「 素直な気持ち、いっただけなのに… 」
ギクシャクした動きの
あずるの体を支えながら
黄昏れ時の、新宿を歩く
映画館
ドラッグストア
ゲーセン
ファーストフード店
『カボチャシチューには
裏ごし器が必要だ』というので
駅前の生活雑貨店まで足を伸ばした
「 …ハロウィンだ! 」
ガラスのディスプレイには
空を飛ぶ魔女のぬいぐるみや
カボチャランタンとコウモリと
たくさんのお菓子のディスプレイ
店に一歩入ってからも
あずるの興味をそそりそうな
大きなカマの玩具や、黒いマント
三角帽子のコスプレグッズなどが
ところ狭しと陳列されている
「 まず先に、必要な物買って来よう
クラゲ達のご飯も買うんだろ? 」
「 うん! 」


