屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜






怖い思いさせてごめん


辛い思いさせてごめん


守れなくてごめん ―――




何故かとても昔の


そんな頃の自分の声など
覚えているわけがないのに




父親に殴られ続ける母親の前に
泣きながら立ち塞がって


自分もただ
何も出来ないまま打ち据えられる


子供の頃の自分の声が 頭の中に響く