屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜





壁に背をやり
街の明かりを見つめながら


判った事
判らない事 ―――


様々な事を
頭の中に巡らせたけれど




「 ――… お前は 」


「 … うん 」


「 ”東京都在住、学生
灰谷遠矢
『Azurite』の大ファン” 』

お、日付変わったし 誕生日か
おめでとう、灰谷 」


「 ――… 青山さ… 」


「 そして大切な、うちのVocalで…


――… おい なんで泣く…? 」




「 … わかんない 」




灰谷は微笑みながら
一度顔を 肩で拭った




「 … 青山さん 」


「 ん? 」


「 … この船 何処に行くのかな 」