屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜





このマンションは、屋上を除いて
通販の輸入雑貨品や
在庫品を置くためだけの
倉庫になってしまってから長い




たまに出入りするのは
竹田さんや、その部下だけで


この部屋も確か
何もない、空き部屋 ―――




ノブに、指を掛ける


鍵は かかっていなかった