屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜





"待っている子"


カチャリと扉を開けると
暗闇の廊下に立ち尽くす、二つの影




「 ――― リュウジ 」


「 …青山さん 」




「 よう
二人も水谷君をさ
あまり 悪く思うんじゃねえよ


泣き叫べば哀しいのか
優しい言葉をかければ、優しい奴なのか


… 違うってのはお前さんら
よくわかってると思うけどな 」