屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜





「 でも…助けてもらった後

横濱のお家で
目がさめたら無くなってて…




そしたら先生が


"あんな物持ってちゃいけない"
"処分したから安心しなさい"って


それをなんで
またハルトが持ってたの…?


私ここに戻る事
ハルトにちゃんと、言ったんだよ?


それなのにハルトはなんで
先生やリュウジに あんな事したの…?


――― ハルトは…
ハルトはすごく、激しい人だけど

いつでもちゃんと、理由、あって
あの拳銃だって、皆を守ろうとして… 」




手を握った




何故かあずるは
とても驚いて


細い肩を、ビクリと揺らし
頭をあげて 俺の顔をみつめる




「 怒って…ないの…? 」


「 怒ってるよ

奴の所に向かった事も

――…誰でもいいなんて言った事も 」




そんな事を
言わせてしまった自分にも




「 違…う…
あれは本気じゃな…
… ごめ…なさ… 」




「 それならもう
――― 何処にも行くな…! 」


「 リュ… 」