屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜







震えている手を握り締めて
一本だけ、煙草を吸った




顔を上げる




――― 夕飯を作ろう




部屋に戻り冷蔵庫を開け
ジャガ芋と小麦粉を出して
芽が出ていないか確認していると
背後で シーツの擦れる音




「 あずる ――― 」






「 ――… 拳銃は
私が、先生に預けたの 」