――コンコン
サクはまだ肩が完全に治ってはいないから入院している。
わたしと同じ病院だったから、受付の人にきいたら病室を教えてくれた。
「はい」
久々にきくサクの声。
わたしは深呼吸をして扉をあけた。
「み、さき?」
サクはとてもびっくりした顔でわたしの顔を凝視していた。
「うん、きたよ」
「もう、美咲は俺の顔なんてみたくもないと思ってた」
「サク、教えて。サクのこともっと知りたい」
わたしのその言葉だけで何を知りたいのか理解したらしく、サクはゆっくりと頷いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…