「俺、母さんにも父さんにも笑っててほしい。もう喧嘩なんてしないでほしい」 いった。いえた。 ずっと俺の心の中で叫び続けていた言葉を。 「お前には、関係ないだろ」 でも、無理だった。 いまさら、遅かった。 なにもかもがもう手遅れだった。 「大人の会話に子供が入るな」 ねえ、じゃあ大人ってなに? 子供ってなに? 俺たちは家族なんじゃないの?