たかしと同じクラスになったのは小学6年生のときだけ。 たかしは俺と違って強い人間だった。 「おい、いじめなんてやめろ」 だって、そういったたかしの言葉で簡単に俺へのいじめがなくなったんだから。 たかしは喧嘩が強かった。 でもその強さをいじめに使うわけではない。 守るため、正義のために使っていた。 俺はそんなたかしに憧れて喧嘩を覚えた。 はじめは俺も正義のために、誰かを守るために、このこぶしを使おうと思っていた。