「あいつ、馬鹿なの?」

「みりゃわかるだろ」

たかしくんの質問にサクは苦笑い。



でも、そのあとの歓迎会パーティーはすごく盛り上がった。

忠くんと翠くんが持ってきてくれたゲームはすごく楽しかったし、テレビゲームなんてしたことがなかったから新鮮だった。


たかしくんの歓迎会のはずなのに、途中はもうただただ遊ぶみたいな感じだったけれど、たかしくんもまあ楽しそうに笑っていたのでよかったと思うことにする。


わたしの中でのたかしくんは、サクを恨んでいた人で、わたしを殺そうとしていた人で、でも誰よりもお姉ちゃんのことを思っている人で、誰よりも悲しい人だった。


だからこそ、こうして目の前で楽しそうに笑っているたかしくんをみて安心した。