若いママ友たちと光子が夜の街で遊んでいると聞いた時、徹は太い棒で胸を突かれたような気がした。

“いよいよ来たか”という気持ちだった。

長い間、光子を抱いていないから、そのことで光子が苦しんでいることに気付いていたから。
 


まだ20代の光子は美しくてスタイルも抜群だった。

クラブやバーに出没すれば、いずれ徹の耳に入ることはわかっていたはず。

同じ業界だから。誰かが見ているから。
 

“最近、よく現れる謎の美女”の話しを聞いて確かめに行ったのは朗だった。

血の繋がりはないけれど仲の良い兄弟。

14才年下の朗は、大学を卒業して徹の仕事を手伝っていた。
 


朗は光子に憧れていた。

朗に紹介した頃の光子は、垢抜けて洗練された美しさを身に付けていた。

徹が磨きあげた美しい宝石だったから。

まだ大学生の朗が憧れるのも無理はない。

それが義姉だとしても。