毎朝、膝に抱いて夕璃と話すことが楽しかった。

夕璃は甘えん坊で、すぐに抱っこをせがんだ。

いつまででも抱いてあげたいと思っていたのに。

夕璃が嫌と言うまで。

しつこいくらい一緒にいたいと思っていたのに。
 


最近の夕璃は、夜遅くまで街を遊び歩いていると光子に聞いていた。
 
「一度、パパからも叱ってね。」

と光子は言った。
 


「遊びたい年頃だからね。大丈夫だろう。」

と言う徹に
 

「パパはいつでもユーリに甘いから。」

と言われて苦笑していた。


でも夕璃は遊びたいわけではない。

寂しいのだと確信した。