やむを得ない...と、ポケットから使用禁止のスマホを少しだけ取り出して、ディスプレイを確認する。 「4時28分...」 絶望的状況。 2分じゃどうしたって間に合わない。なんならもし私以外に奇跡的に入部希望者がいたら、説明が始まっててもおかしくない時間だ。 「もう...最悪...」 「...俺の方が最悪なんですけどね」 後ろから急にかけられた声にビクッとする。