私の言葉で、「部活」という存在を思い出したのだろう。面倒くさそうに香帆が唸った。

「うわ〜...そうだ...部活...面倒くさ〜...」

香帆は中学時代、運動ができるにも関わらず自分の時間を奪われたくないと言って、3年間帰宅部を貫き通していた。

「茉白が行くって言うからあんまり深く考えずにこの高校選んだけど、その制度だけは本当に有り得ないよね」

そんなに放課後の自由が欲しいんだね...。

私は苦笑いを浮かべながら、香帆に折衷案を提案する。