「ピピーッ」



彼の吹くホイッスルと同時に体育館に鳴り響く


ボールを打つ音。



「「いけーーー!」」


「っしゃ!1点!」



放課後の体育館は熱気で溢れていた。





「はーー!めっちゃかっこいい!」




私、柊木 朱莉はギャラリーで試合を見守りながらバタバタする。




「朱莉がかっこいいって言ってんの審判の平川くんでしょ?試合出てないじゃん」



「何言ってんの!試合出てなくても平川くんはかっこいいの!見てよ!あの手の伸ばし方から……」



「はいはい、もー分かったから!」