「落ち着いた?」


泣き止んだのを察して聞いてくれた。

何も知らない先輩のところで泣いてしまったから、謝らなきゃ……!!


「す、すいません。泣いちゃって」

「困ってそうだったからいいんだよ」


どこまでも優しい。その優しさが不意に苦しくなったりもする。


「なんかあったのかい?」

「いえ、大したことはないんですけど、」

「…、連絡先交換しよっか」


いきなり…!?まだ知り合って1時間ぐらいよ…!?


「あの、先輩のこと全然知らないんですけど…。」

「今回みたいに泣きたくなったら頼ってよ」


その優しさは私をだめにしてしまう。

今、頭の中は佐倉先輩のことばっかり

でもなんで私のことを知っているんだろう。

なんで助けてくれたんだろう。


「わ、わかりました、」


返事をして連絡先を交換してクラスに戻った


「ついでに俺のこと好きになってくれねーかな……なんて」

「それはないっすよ」


蘭がクラスに戻ったあと、先輩と碧空が話してたのは目的があったんだろうか