「はぁ〜い、みんな、アリスとベルできたよ〜」
と言われて衣装係の女子に背中を押され
ドアの前にたつとシーンとしている
「や、やっぱり似合ってなかったんだよ」
クラスのみんなもそう思ってるし、私も思ってるから早く制服に戻りたい…っ!
「え?春野さんと柊さん?めっちゃ可愛い」
「やっぱりツートップは違うわね」
「やばい、襲いたい…」
お、おそっ……!?
最後の人に関してはよくわかんないけど
に、似合ってるのかな…?
それはそれでとても嬉しい!!
「春野さんも柊さんも呼び込みで決定だね」
わああああ、やってみたかったんだ!
れいちゃんと一緒だからがんばるぞ
「柊さん、春野さん」
崎本くんに手招きされ、近くまできたけど
碧空くんは私に興味がないから全然こっちを向かない
何か一言ほしいんだけどなあ
「衣装似合ってんね、可愛いじゃん」
ストレートに言われるからびっくり
れいちゃんは分かるけど、私は…
「崎本に言われると変な感じするね」
「ははっ、それはねーだろ」
楽しそうで、いいなあ。
私も昔みたいに話したいよ
「当日それでやんのか」
近くから低めの声で聞かれた。
低い声だけど怒りもあるような声
「う、うん」
「色目使って男落とせば?」
衝撃だった。碧空くんからそんな言葉が出るなんて。
「へ?」
「男たくさん寄ってくるから彼氏でもつくればいんじゃねーの」
「…っ、そ、碧空、き、桐生くんなんて知らないっ!」
「え?ちょっと蘭!?」
後ろかられいちゃんの声聞こえるけど
今回だけは許してください…!!
