からふる。~第9話~

朝食の時。


昨日と変わらぬ風景だった。


昼食は凜くんと2人で食べ、沼口さんの退院祝いにと凜くんと協力してホットケーキを5枚焼いて重ね、生クリームやチョコスプレー、チョコペン、アラザンなどでデコレーションし、ケーキを作った。


午後2時。


そろそろ沼口さんが帰ってくる。


午前退院のはずが、最後の検査の待ち時間が長かったらしくこの時間になったらしい。


迎えに行った澪先輩からメールが来た。



「沼口さん遅いなぁ」


「たぶんもうすぐだよ」


「えぇ、ほんとぉ?」


「うん...たぶん」



と、その時。



「たっだいま~!」



声が聞こえた。


良く通る、大きくて明るい声。


沼口さんの声だ。



「沼口さん、おっかえりぃ!」


「あらら、凜ちゃん。元気にしてた~?」


「元気元気!さあやんとも仲良くなったよぉ」


「さあやん?」



沼口さんが首を傾げる。


それもそのはず。


だって私と会って1日で入院だったんだもん、会ってないと同然だよ。



「ご無沙汰しております。朱鷺田紗彩です」


「ああ!ときちゃん!ひっさしぶり~!今日はあたしの退院祝いだからね、お寿司にするよ~!」


「予約しておいたからあとで取りにいきましょう」


「やったぁ!サーモン、たまごぉ。サーモン、たまごぉっ!」


「凜ちゃんはサーモン大好きだからねえ」


「沼口さんもでしょぉ?」


「そうだよ!ま、サーモンよりあたしの方が脂乗ってるけどね!はっはっは、はっはっは!」


「あっはっはぁ!」