藍色の夜


「なんで謝られてんのか分かんないんだけど」

心地良いこの声。

優しい匂い。

冷たさの中に優しい色を孕んだ瞳。

全部全部、独り占めにしたかったの。本当は。

彼女にも他の誰にも渡したくなんてなくて、私のことも...貴方だけにものにして欲しかった。

そんな独占欲が私の中を駆け巡ったとき、自分自身が初めてそれを実感して、涙が止まらなくなった。