今日は待ちに待った、桃田さんと海へ行ける日がやってきた。

おばあちゃんとの約束で日帰りでしか行けないから、桃田さんは朝早く迎えにきてくれた。

そして海へ行くはずだったのに、何故か私たちは今ヘリコプターに乗っている。

初めてのヘリコプターに少し緊張しながら、着いた先は島だった。

「桃田さん、ここはどこですか?」

「プライベートアイランド」

プライベートアイランド?
桃田さんの島ってことだよね?

だって、海にも島にも誰もいないし。

「別荘があるから行こうか」

別荘もあるんだ。
やっぱり桃田さんって半端なくお金持ちだよね。

桃田さんの別荘は白い建物で、外から見ても大きいのがわかる。

中に入ってもとても大きくて、暖炉もあるし、キョロキョロと見渡してしまう。

「華ちゃん、そこにバスルームがあるから着替えておいで。海に行こう」

「はいっ」

水着に着替え上からパーカーを着てバスルームから出ると、桃田さんも水着に着替えていた。

青色の水着に白いパーカーをチャックを閉めずに開けてきている。

桃田さんの腹筋がすごい。
ジムに通っているって言ってたし、鍛えてるんだよね。

それに比べて私はプヨプヨだよ。
桃田さんの前でパーカーを脱ぐ勇気はないよ。

2人でビーチに出たけど、本当に人一人いない。

「華ちゃん、海入ろうか」

そう言って桃田さんはパーカーを脱いだけど、目のやり場に困ってしまう。

「華ちゃんも脱ぎなよ。誰もいないし恥ずかしくないでしょ」

誰もいないって、桃田さんに見られるのが1番恥ずかしいよ。

「脱がしてあげようか?」

桃田さんは絶対、私が恥ずかしがっているってわかっていると思う。

「じ、自分で脱ぎます」

桃田さんの手がパーカーのチャックに伸びてきたけど、背中を向けた。

そして、自分でチャックを下ろしてパーカーを脱いだ。

だけど、中々振り返る事ができない。

「痛っ!!」

えっ!?