「紗波、話は後でする。今は、俺から離れてくれ……紗波を巻き込みたくはない」
「……分かりました」
お母様は頷くと、お父様から離れた。
「出来るだけ遠くへ逃げろ!!」
お父様の声に、お母様は走り出す。そして、近くの木の陰に隠れた。
「……ルトって言ったか……お前の狙いは、紗波だろ?一体何が目的だ?」
「何が目的だと思う?」
お父様とルトの会話を聞きながら、お母様は震えている。
「……目的なんてどうでも良いでしょ?とりあえず、僕の邪魔をしないでよ」
ルトの声は、さっきよりも低くなったような気がした。
「紗波には、近づけさせない」
「良いね。僕は好きだよ?その誰かを守ろうとする態度……っ!!」
その声とともに、風を切る音がする。音がした方を見ると、ルトはお父様に攻撃をしていた。
それを見てると、今度は「お嬢さん。何に怯えているの?」と声が聞こえてきたから、お母様の方に目を移す。
黒いローブに身を包み、フードを深く被った男性が、お母様を見つめていた。
「……」
お母様は、俯いたまま何も話さない。それを見た男性は、チラリとお父様に目を向ける。
「……お嬢さんに、これをあげよう」
「……分かりました」
お母様は頷くと、お父様から離れた。
「出来るだけ遠くへ逃げろ!!」
お父様の声に、お母様は走り出す。そして、近くの木の陰に隠れた。
「……ルトって言ったか……お前の狙いは、紗波だろ?一体何が目的だ?」
「何が目的だと思う?」
お父様とルトの会話を聞きながら、お母様は震えている。
「……目的なんてどうでも良いでしょ?とりあえず、僕の邪魔をしないでよ」
ルトの声は、さっきよりも低くなったような気がした。
「紗波には、近づけさせない」
「良いね。僕は好きだよ?その誰かを守ろうとする態度……っ!!」
その声とともに、風を切る音がする。音がした方を見ると、ルトはお父様に攻撃をしていた。
それを見てると、今度は「お嬢さん。何に怯えているの?」と声が聞こえてきたから、お母様の方に目を移す。
黒いローブに身を包み、フードを深く被った男性が、お母様を見つめていた。
「……」
お母様は、俯いたまま何も話さない。それを見た男性は、チラリとお父様に目を向ける。
「……お嬢さんに、これをあげよう」



