「そうか……ならば、お前も罰を受けてもらおう」

葵の言葉に、見張りをしていた神様はそう言った。

「はい……その罰は一体……」

「……転生だ。転生して、人間として生きろ。そして、地獄を味わえ」

そう言って、見張りをしていた神様は葵を連れてどっかへと歩いて行く。多分、別の部屋に閉じ込めるのかな。

「……葵、何で……」

半透明のれいは、連れて行かれる葵を呆然と見ていた。

次の瞬間、私の目の前は真っ暗になった。



目を覚ますと、私は床に倒れていた。体を起こすと、れいと葵は「やっと目が覚めた……」と同時に言う。そして、2人は顔を見合わせると笑った。

「……ほのか、急にごめんね。ほのかには、さっきまで僕の記憶を見てもらってたんだ……」

私に目を移して、れいは言う。葵は「……れい、あの時は本当にごめんなさい」と謝った。

「……謝らなくて良いよ。葵を見つけることが出来たからさ……葵、1つだけ聞きたいんだけど……何であの時……」

「……転生したライヤ様を……庚を守るためです。転生の罰を受ける日、私は転生の神様に小声で『あなたには、前世の記憶と神様の力を持って生まれ変わってもらいます。そして、神様の力を持って生まれ変わるライヤ様を守りなさい』と言われました」