そして、舌打ちをしてからどこかへと歩いていく。

「……本当は、邪魔するつもりでここに来たのにな……」

レイストはそう呟きながら、髪に付けていた星の髪飾りを外した。

「レイスト……ありがとう」

レイストを見ながら、庚は微笑む。それを見たレイストは、無言で微笑むと姿を消した。

「……庚、大丈夫?」

庚に声をかけると、庚は頷いた後口を開く。

「……ほのかもありがとね」

嬉しそうに笑う庚の笑顔に、私の胸が高鳴ったような気がした。

「もう言おうかな……突然だけど、ほのか……僕、僕は……」

顔を赤くして、庚は私を見つめる。

「僕は、ほのかのことが好きなんだ!」

その言葉に、私の頬が熱くなった。ライヤ様に告白された時と同じ感覚だ……。

「……私も庚が好き……」

私が微笑むと、庚は優しく微笑む。

「庚、良かったね!両思いになれて!」

その時、ガサガサと音がして、近くの茂みから葵が姿を現した。

「葵……いつからそこに……!?」

「レイストが現れたくらいから?」

葵の言葉に、庚は顔を赤くする。それを気にすることなく、葵は私を見つめた。

「……ほのか、ちょっと良い?話がある……庚、ちょっとほのかを連れてくね」

葵は、私の腕を掴んで歩き出した。