からふる。~第6話~

あっという間に4時を過ぎた。


生あくびを繰り返しながら私は階段の掃除に取りかかる。


1度起きたら眠れないし、仕事を終わらせないとしゅうくんや黄海くんと出掛けられないから今の時間でやるしかない。


ホウキではいた後今日は雑巾をかける。


雑巾ってどう絞るんだっけ?


三上さんに習ったのに忘れてしまった。


そもそも絞るでいいんだっけ?


捻る?


ま、いいや。


水浸しにならなきゃ大丈夫だよね?


雑巾を水に浸けてから引き上げ、水を切る。


小学1年の遠足でいった牧場の乳搾りをイメージして雑巾の水を抜く。


う~ん。


なんかイマイチだな。


振り回せば水が切れるかな。


分からないのでとりあえず振り回しまーす。


腰あたりでぶんぶん回すものの水が顔面に飛んでくる。


この方法は良くない。


壁に水を飛び散らしているだけだ。


やめるか。


と、その時。


私は雑巾を手放してしまった。


ぴょーんと飛んで上に...。