「ちょちょちょ、 ちょぉっと待てぇぇえ!!」
私がいきなり大声で叫んだもんだから、 クラスメイト全員の視線が私の元へやってきた。
そして私はその視線が密集するところで言う。
「魔法大会って何!?」
シーン…
一気に教室内が静まり返った。
一同目を見開いて、 私を凝視する。
そして少しの沈黙が終わる頃…
「「「「はああああああ??!?」」」」
「ちょ、 おま…お前…まさかこんなにこの学園で生活しておいて…」
「ルーナ!?
う、 うそ…だよね?
知らないなんてことないよね!?」
「ルーナ様… 今まで何をしてきたんですか?」
「ほ、本当に知らないのかい?」
「う………
し、 知らないものは知らないんだよ!」
予想以上のみんなの罵倒に、 私はたじろぐ。
そこにミラがうんざりしたような顔をして話してきた。
いや、 良いんだけどね。
でも私、 仮にも王様なんだけど!!
別にいいんだけども!
「ルーナ様… 去年も一昨年もずっと、 私達が入学してから1年に1回、 魔法大会はあったのですが…
ルーナ様はその間どこへ行ってたんですか…」
「えっ、 ずっとあったんだ…」
そういえば、 ある時 突然学校の授業がなかったりしたことはあった……ような気がする。
でも、 私からすれば普段からAクラスの特権で授業は受けなくて良かったので、 大した問題では無かった。
1人の時は部屋にこもって仕事をこなしていたので、気づかなかったのかもしれない。
「そういえば、 ルーナと大会の観戦に行ったことってなかったような…」
「え!?なに!
みんな今まで魔法大会の観戦行ってたの!?
なんで誘ってくれなかったの〜…」
「バカか。
それに関してはお前が悪いんだぞ。
1度部屋にこもったらなかなか返事しないから、誘いようがなかったし。」
「う…」
話をしていくと、どうやら悪いのは私だったらしい…