「おい……お前本気か?」
ミリヤが不安げに零次を見つめた。
「当たり前だ」
「どっか打ち所が悪かったとか」
「ねぇよ。俺は正気だ」
はぁ、とため息を吐くミリヤ。
「…そんなに力が大事か?普通の日常よりも大事なのか!!?」
鋭い眼差しとはっきりとした言葉。
「大事だよ」
風で髪がゆれる。
ポケットの中から銀色の玉を取り出した。
それを固く握り締め、ミリヤを見つめ返す。
「…もう後悔したくねぇんだよ。
自分の弱さのせいで」
沈黙が流れる。
説得しても無駄だ。
この男の中には
何か強い信念がある……
「強情なやつ…」
「今なんつった!?」
「別に〜私は何も言ってないですよ」
学校モードで返事をし小さく笑う。
「受かれよ、白鳥零次」
何も言葉を発しない零次。
ただ、ミリヤにむかって小さく笑った。
「始めるぞ、ルールは簡単だ。今から一試合する中でお前のセンスを見る。
もちろん一本取れば勝ちだが、勝敗より戦い方を見る。
相手は…コイツだ」
寒野の声と同時に仮面の少年が前に出た。


