「……ごめん。」




リサはびっくりして、その後一歩下がって頭を下げた。



「あ、あたしもごめん。きつく言っちゃって」


「うん」


「頭あげて?席戻ってご飯一緒に食べよう?」



リサの頭を無理やり上に向かせると、大きな目がうるうるしていた。



「あの、お取り込み中悪いんだけど体育の委員会昼休みにあるから忘れんなよ~」

横から出てきたのは、
クラスの運動神経抜群枠 吉田 孔明(ヨシダ ヨシアキ)



「あ、ヨッシーそうなの?!」

リサがヨッシーの方を見る。



「ホームルームで言ってたろ?」


「聞いてなかった」



あたしも聞いてなかったわ。



「おにぎり食べてすぐ行く!マリ、ごめん。ご飯一緒に食べれない!」



先程の涙はどこに行ったのか、リサはバタバタしながらおにぎりをくわえたまま行ってしまった。