あたしの頬の横にピタッと止まっていた手は、即座にリュウヤの頭のほうに移動をしてくしゃくしゃしている。

「……お前髪くってる」





「え、あ。ホントだ。髪が長いからどうしても食べちゃうんだよね」





自分で口の中の髪を出す。


「そっか、さぞかし美味いんだろうなあ」

「そういうんじゃないもん!じゃ、行くからね!」




「じゃーなーそろそろ行かねぇとシバちゃんが来る」



生徒指導の先生か。



そう言いながら振り返りもせず去っていった。





保健室に入って先生に体調が悪いと説明して、顔色の悪さを見られ即ベットに寝かされた。




「……あれ?」



ベットの中でふと思う。


ダイくんに触られて、リュウヤにも担がれたのに意外と大丈夫だ。


なんでだろう。






「…こんなの初めてだ」




それにさっきのリュウヤの手……なんだったんだろ。
まあ触れられてたらまた吐いちゃうしいいんだけど!



ゆっくりしよー♪



そんなに具合悪くないのに寝てることに罪悪感を感じつつも、いつの間にか眠りについた。