「お前、嫌な時は嫌って言えよ」
「うん……助けてくれてありがとう」
「あそこで吐かれてもたまったもんじゃねぇからな」
ハッと馬鹿にしたように笑われた。
「んま、具合よくなるまで保健室いろよ。俺も触っちまったし」
「確かに吐きそう」
「正直にいうなよ。傷つくだろ?」
「ヤンキーも傷つくんですね~」
鋼の心を持ってそうだけど?
「は?ガラスのハート」
「あは!ガラスのハート!!って!」
「笑うなよ!」
ガラスのハートって何枚もありそうだな~
なんて話をしながら保健室に着いた。
「この吐き気なくなるまで休んでるね」
リュウヤの顔を見上げる。
一重の鋭い目がこちらをみていて、彼の右手があたしの頬の真横まできていた。
え?なにされるの?
