「山田!いるなら返事しろ!!ほら!」
生徒指導の先生が山田らしき人をひっぱって立たせる。
目が合った。
「え。リュウヤ。」
「お!」
「倉橋マリ!お前、一緒だったのかよ!」
二カーっと笑みを浮かべて、先生を無視してる。
お願いだから先生の話聞いて~!!!
む、無視しとこ。
いまは関わらない方がよさそう。
ふいっと違う方に顔を向ける。
「おい、山田!!」
「お前無視すんなよ!」
そっぽを向いたあたしの目の前には怖い顔をしたリュウヤが立ち尽くす。
「なに?」
ちょっと怖いけど、いま授業中だし。
「お前、朝も無視して今も無視すんのかよ?」
は?朝?
「……朝って、やっぱあれあたしだったの?!」
「お前だよ!!名前呼んでただろ?」
聞こえるか!!
