ヤンキーとあたしと嘔吐~君に贈る物語~


「おっとと、女の子にお金出させるのはあんまり好きじゃないんだよな~」

「触らないで!!!!」


勢いよく振りほどくとリュウヤは少しびっくりしてニヤリと笑った。




「なに?」

「お前、男性恐怖症かなにかなの?」

「…………は?」

「彼氏可哀想ー触れられもしないなんて~」



「……違う」


「ん?」

「彼氏じゃないもん!男性恐怖症でもない!!!」



「そうなん?」


腕を再度掴まれ、引き寄せられるとハグをされる。
煙草の匂いの中に柔軟剤の香りが混じる。


「……ぅっ……や、めて……」
力強すぎ。突き飛ばせない。
うう、気分悪い………………


なんでこんなことするの?!





「吐くなよ」

「吐かないし……うっ」

おええええ