木蓮に抱かれて



わたしは何も言わず、お父さんに促されるがまま弟とは反対側に寝転んだ。

私の人生はどこから狂ってしまったんだろう・・・。
そんなことを天井を見ながら考える。


わたしが2歳の頃に母親とわたしの本当のお父さんが離婚してからは、小学生になるまでずっとおばあちゃん家で過ごしていて、おばあちゃん家がわたしの家だと思っていた。


お母さんはわたしとは一週間会えなくても平気みたいだったし、それよりも男遊びに時間とお金を使っていたみたいだった。


そんな時に勤め先のスナックで出会ったのが、今のお父さん。
そう、お父さんはわたしの本当のお父さんではない。
血縁関係なんて全くない赤の他人。
なのに、わたしの育ての・・・親。


きれいに色塗られた刺青だらけの巨体は既にその職業を物語っていたが、そんなお父さんの汚いお金でお母さんはキレイになっていった。

すっかりお父さんに惚れ込んだお母さんは、わたしが小学生になるのを機に、同棲を始めわたしは自宅だと思っていたおばあちゃん家を出た。


そしてわたしが小学6年生の頃、弟が産まれた。
これを機にお父さんはイケナイ職業を脱却し、知り合いの土木業でお世話になることになり、ようやくまともな家庭になる、そう思っていたのに・・・。