「ねえ、聡美。私、仕事しようと思うの。」

と話題を変えた。
 
「どうして?」

聡美は驚いて私を見る。
 
「じっと一人でいると、色々、考えちゃうし。それに貯金も、そろそろ底をついてきたから。」

一度も働いたことがない私に、何ができるのか。

わからないけれど。

このままでは生活は破綻すると、私は思っていた。