「結花里、増渕さんといい感じじゃない。」

聡美に言われて、私は首を振る。
 
「今日は、少し落ち込んでいたから。いい気分転換になったわ。」と答えた。

私はまだ翼に、特別な気持ちはなかった。

この日の翼はただの通りすがりだった。