お見合いの後という非日常の中で。

いつもより、一杯余分に飲んだカクテルのせいで。

私は、気持ち良く酔っていた。
 
「結花里ちゃんって、こんなに楽しい人だと思わなかったなあ。」

翼は聡美を真似て、私の名前を呼ぶ。
 
「また4人で飲みましょう。」

と三橋さんに言われて。

とても自然に 私達は、連絡先を交換していた。
 
店を出た途端、私はフラッとよろめいて、翼に支えられる。
 
「ごめんなさい。私、酔ってしまったわ。」

顔を上げて私が言うと
 
「大丈夫。可愛いなあ。」

と翼は笑顔で答えた。