父は、肩に伏せた私の頭を起こして言う。

いつもと同じ、愛情溢れる父の目は、悲し気に 私を見る。
 
涙を拭いながら、立ち上がる私。

恨めしそうに父を見て。自分の部屋に向かう。

子供の頃から一度も、聞き入れて貰えなかった願いは 無かったから。

父に許されないことが、信じられなくて。とめどなく涙が流れる。