プリンセスストロベリーの憂鬱

テレビを付けて、音を少しだけ上げた。

そのテレビの中に見たことがある店が出てきた。

ベテラン女優が街を歩き、名物などを紹介していく番組。

それに、夏恵の実家の和菓子屋が出てきた。

あのじいさんは出て来ず、夏恵の祖母が応対していた。

「あっ、おばあちゃんだ」

夏恵はいつの間にかあがったのか、タオルで髪を拭きながらテレビの前に座った。

「近付き過ぎだ。目が悪くなるぞ」

「うん」

画面から目を離さずに夏恵は移動して、どういう訳かオレの膝の上に座った。

「何でオレの上に座るんだよ」