プリンセスストロベリーの憂鬱

手際の良すぎる夏恵に、誰も何も言えなくなっていた。

見つけた調味料で手早くドレッシングを作って見せ、

「味見して」


隣にいた同じ班の子に味見を頼むと、その子は目を輝かせた。


「美味しい。鷹司さんどうやったの?こんなのお店とかでも食べたことないよ」

「そう。良かった」

「後でレシピ教えてね」

「良いけど。適当な分量だからはっきりとは教えられないけど」

「ありがとう」