苦しい・・・死ぬ

神様・・・キスが死因とか嫌ですっ


容赦なく口内をかき回す永遠のキスから
逃げようとすればする程
絡めとられる舌は

結局・・・
逃げ出すことも出来ないまま・・・

身体中を火照らせ

やっと抜け出せた瞬間

骨が抜かれたかのように
両脚から力が抜けた


「・・・おっと」


床に崩れ落ちる寸前
永遠に抱き留められた身体は

そのまま永遠の腕の中にスッポリと収まった


「クッ」


六つも下の高校生に
キスひとつで腰砕けにさせられ

喉の奥でクツクツと笑われた

その本人は息も上がっていないから更に悔しい


「・・・離し、て」


「嫌だね」


今更ながら暗闇に慣れた目は
ハッキリと永遠の顔を認識していて

腕の中から睨み上げると


「可愛いのな」


口元を緩めた永遠は妖艶に笑った


「ち、がうしっ」


「てか、千色」


「ん?」


ん?じゃない!馬鹿!
千色って認めることになるじゃん!


ウッカリ返事した自分を取り消すように頭を振る


「クッ、無駄だ千色、俺にとっちゃ
どんな姿でも千色は千色だ」


くそーーーーっ
17歳・・・いや、まだ16歳か
高校生に弄ばれる自分に

なんだかムカついた


「・・・んーーーっ
仕方ないっ、認める、認めるから
とりあえず離れてっ」


こうなったら開き直りが肝心とばかり

永遠の顔を見ながら眉根を寄せる


一度視線を合わせた永遠は


「無理だ、離したら逃げるだろ?」


濡れた唇をペロッと舐めると
色気ダダ漏れの顔で笑った